染色体の異常の一つにスミス・マギニス症候群がありますが、聞いたことがない人も多いですよね。
お腹の中の赤ちゃんがスミス・マギニス症候群だと分かった時に、不安になるお母さんも少なくありません。
スミス・マギニス症候群とは、いったいどのような病気なのか紹介します。
スミス・マギニス症候群とは?
スミス・マギニス症候群という言葉自体、聞いたことがない人も多いでしょう。
スミス・マギニス症候群は何が原因なのか、生まれてくる確率がどのくらいなのか、知りたいことだらけな人も多いはずです。
スミス・マギニス症候群について、紹介します。
スミス・マギニス症候群の原因
ヒトの染色体は、46本あります。
1番から22番目までは常染色体といって2本で1組のペアになっており、残りの2本は性染色体といって性別を決定します。
スミス・マギニス症候群は、染色体の17番目のうち短い腕(短腕)の一部に小さい欠失があることによる染色体異常で、多くの場合偶然によって起こることが知られています。
スミス・マギニス症候群の発症率は?
スミス・マギニス症候群は、赤ちゃんの約1万5000人から2万5000人に1人の割合で誕生します。
上記でも記載しましたが、染色体の一部に小さい欠損があることが原因で発症するため、どの夫婦にもスミス・マギニス症候群の赤ちゃんが生まれてくる可能性はあります。
スミス・マギニス症候群の子は偶然生まれてくるので、次の子も発症する可能性は非常に低いですが、両親の遺伝子異常から発症する例も報告されているので、可能性はゼロとは言い切れません。
スミス・マギニス症候群の特徴
スミス・マギニス症候群の原因や発症率について、おおまかに紹介しましたが、スミス・マギニス症候群には具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
スミス・マギニス症候群の特徴について、具体的に紹介します。
特徴のある顔立ち
スミス・マギニス症候群を発症した人の顔立ちには、特徴があります。
深くくぼんだ目に目立つ下顎、眉毛はつながっていて耳は低い位置にあります。
顔は平坦で四角く、頭は短い傾向があります。
上記に記載した特徴は、幼児期にはあまりはっきりとせず、成長するにつれて顕著になります。
特徴のある行動
スミス・マギニス症候群は、顔立ちよりも行動に特徴がでています。
夜に十分な睡眠をとっているのに、日中起きているのが困難な過眠や寝不足などの睡眠障害は、幼児期から現れます。
次に気分が変わりやすく衝動的に攻撃的になったり、不安になったりします。
また、自分で自分の頭をたたいたり、皮膚をつまんだり、耳や鼻の孔に異物を入れたりといった自傷行為もよくする行動です。
自分で、自分を抱きしめるような動作や指をなめるといった、外から見ると意図がわからない行動も繰り返し行ったりします。
そのほかの特徴
スミス・マギニス症候群は、上記でも記載した特徴以外にも低身長や脊髄の湾曲、痛みや温度に鈍かったり、声がかすれていたりします。
また、聴力や視力に異常があったり、頻度は低いのですが先天性の心疾患、腎奇形や脳奇形があったりします。
ただし、症状は個人差があり、全ての症状が現れるわけではありません。
まとめ
スミス・マギニス症候群は、そのほとんどが偶然によって起こります。
そのため、どの夫婦の間にも誕生する可能性があるのです。
お腹の中の赤ちゃんがスミス・マギニス症候群か調べるには、NIPTを受ける必要があるのですが、NITPの検査項目スミス・マギニス症候群が入っていない事が多いので、調べたい場合は、まずスミス・マギニス症候群が検査項目に入っている施設を見つけて下さい。