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1p36欠失症候群の特徴

1p36欠失症候群という、染色体の異常によって起こる病気があるのを知っていますか?

1p36欠失症候群という病名そのものを、聞いたことがない人も多いでしょう。

何が原因で発症するのか、どういった症状があるのかわからないことが多いですよね。

1p36欠失症候群の特徴について、紹介します。

目次

1p36欠失症候群とは?

1p36欠失症候群という病名すら、聞き慣れませんよね。

ですが、1p36欠失症候群の赤ちゃんは年間10人から20人程度生まれていると言われています。

原因や発症率について、紹介します。

原因は?

ヒトの染色体は、1番から22番目まで2本で1組のペアになっていて、さらに性染色体が2本加わって合計46本あります。

1p36欠失症候群は、1番染色体の短腕36の領域に欠失がみられるのです。

発症すると、発達の遅れや顔立ちに特徴があらわれるなどの特徴が表れます。

染色体は中心をはさんで短い方を短腕、長い方を長腕といいます。

短腕をp、長腕をqと表しているため、1p36は1番染色体の短い方の36の欠失という意味なのです。

1p36欠失症候群を引き起こす詳しいメカニズムは、まだわかっていません。

突然変異による染色体異常が原因で発症しますが、親が均衡転座と呼ばれる特殊な染色体の状態を保持していて、それを子供が受け継ぐことにより発症している人もいます。

均衡転座と呼ばれる特別な状態の染色体を保持している親は、病気の症状があらわれないことがあります。

発症率は?

1p36欠失症候群は、2,5000~40,000人に1人の赤ちゃんに発症すると言われていますが、この病気は知られていないことが多いので、診断を受けていない人がいると考えられており、正確な発症率はわかっていません。

また、男性よりも女性に多いことがわかっていて、男性が3割、女性が7割で認められています。

上記でも記載しましたが、突然変異による染色体異常が原因で発症する場合もあります。

つまり、どの夫婦にも生まれる可能性があるのです。

1p36欠失症候群の特徴

1p36欠失症候群の原因や発症率について紹介しましたが、1p36欠失症候群にはどのような特徴があるのでしょうか?

1p36欠失症候群の特徴について、紹介します。

特徴的な顔立ち

1p36欠失症候群を発症した人のほぼ全員の顔立ちに、特徴があります。

眉がまっすぐで、目が落ちくぼんでいます。

顎が尖っていて、鼻と上唇の間にある人中が長く鼻筋が広いです。

また、顔面中部後退といって、顔の中央がくぼんだように見えます。

知的障害がある

1p36欠失症候群の人のほとんどが、重度の知的障害です。

言語発達が遅れているので、自らの思いや考えを言葉として発することができません。

また、自分自身を傷つける行為や癇癪などの行動異常がみられることもあります。

まれに言語発達が少しずつ伸びて、会話が可能になる場合もあるとされています。

食事などが上手く食べられない

1p36欠失症候群の人は、筋肉の収縮機能が弱くなったり、上あごの一番奥の柔らかい部分が左右に開いたままになっていたりするので、食べ物や水などを飲みこむときに問題が起こりやすいです。

赤ちゃんがミルクを飲んだ時に鼻から出たり、気管へ食べ物が誤って入ってしまったりするのです。

先天性の心疾患がある

1p36欠失症候群の人は、心臓の部屋と部屋の間にある筋肉の壁に穴が開いていたり、心臓の部屋のドアの開閉が悪くなったり、左心室に繋がる血管の位置がズレているといった異常がある状態があり、1つだけではなく組み合わさっている例もあります。

まとめ

1p36欠失症候群は1980年に報告された、比較的新しい病気です。

そのため、発症していても自分が1p36欠失症候群だとわからない人もいるでしょう。

また、寿命に関しても成人するまでに生存している人もいることから、1p36欠失症候群の人は短命であるとは言えない状態なのです。

症状も人によって様々で、上記で述べた症状が軽い人もいれば重い人もいます。

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